しつけの基本

犬のしつけグッズいろいろ

しつけ訓練に使うグッズを色々紹介します。訓練士の私のカバンに必ず入っているものも多数!経験を積まないと上手く使えないようなグッズもありますが、一通り紹介しますね。しつけグッズとしての活用度も表示しました。

しつけグッズ① リード

「リード」って結構最近の言葉ですよね。私が小さいころは「ヒモ」とか、「綱」と呼んでいた気がします(笑)。要は犬と人を物理的につなぐものですね。リードと一口に言ってもデザイン以外にも色々と種類があるんです。しつけ訓練を行う上でとても重要なグッズになりますよ!

犬のしつけの極意はリードの使い方にありの記事にリードの重要性について書いていますので、ぜひ読んでみてください。

通常使用のリード 【しつけグッズとしての活用度 ★★★★★】

leash重すぎず、太すぎず、犬がリードの存在を忘れているような軽いものが望ましいです。私は、皮のリードが手になじみ、丈夫なので気に入って使用しています。

よく、しめ縄みたいにぶっといリードで大型犬を散歩させている飼い主さんを見かけるんですが、アレ、しつけの観点からいうと逆効果です。軽くて、手の中で折りたたんで持てる位のできるだけ細いものを準備すべし!

スリップリード 【しつけグッズとしての活用度 ★★★★☆】

slipleash

これ1本で、チョーク首輪とリードを兼ねることができるしつけグッズです。引っ張ると首が絞まるような構造になっています。簡単に脱着が可能なため、攻撃的な犬を犬舎から出すときや、トレーニングなどに大活躍です。

タブリード(ショートリード) 【しつけグッズとしての活用度 ★★★☆☆】

tab10cm~15cm程度の短いリードです。しつけ訓練中の犬が室内で過ごすときに付けっぱなしにしておき、こちらからの要求に従わなかったときのフォローアップなどに利用します。

犬の大きさに合わせた長さが理想的です。立派なものは必要ありません。ヒモで自作してもOKですよ。

ロングリード 【しつけグッズとしての活用度 ★★★★★】

longオフリード(リードなしのフリー状態)でもいう事をきちんと聞くしつけ訓練の段階で利用します。犬が「逃げれる!ヤッホーイ!」と思っても、「実は長い綱がついていました!残念!・・・」と犬を騙す?のに大活躍。(笑)

ライトライン 【しつけグッズとしての活用度 ★★☆☆☆】

lightline

ロングリードと概念は同じですが、ロングリードよりも軽く、犬にとってオフリードの感覚に限りなく近い状態でしつけ訓練をするのに活躍します。

この段階では、基本的にはリードを手に持つことはしません(足で踏んで使う)ので、細すぎて手が痛そう・・・と気にする必要はありません。

伸縮リード 【しつけグッズとしての活用度 ☆☆☆☆☆】

flex

自動巻きとり式のリード。犬が走り回っても、長いリードが絡まないので便利ではありますが、訓練ではあまり利用しません。しつけには逆効果な面もありますので、最低限しつけ期間中は使わないようにしたいです。

しつけグッズ② 首輪

首輪もデザインが様々で素敵なものがたくさん出ていますね。でも!それぞれの首輪には、それぞれ意図した機能があります。首輪は飾りではありません

そこの所をよく理解した上で、先ず第一に機能を、第二にデザインをという認識で選ぶようにしてくださいね。

普通の首輪 【しつけグッズとしての活用度 ★★☆☆☆】

coller

ごくごく一般的な首輪です。首にきちんとフィットするサイズのものを選んでくださいね。時々、「ネックレスですか?」ってほど緩いものを首からぶら下げている犬を見かけますが、頭からスポーンと抜けちゃったら首輪として信頼できないですよ。

リードにつながれた犬は、怖いと感じたり、逃げたいと感じた時には後ずさりします。首輪が緩い状態で後ずさりすると、簡単に首輪抜けが出来てしまいますので注意が必要です。

スリップカラー 【しつけグッズとしての活用度 ★★★☆☆】

slipcollar

引っ張ると締まる仕組みの首輪です。これを付ければ自動的に引っ張らなくなるわけではなく、「この首輪を使ってしつけ訓練をすると効果的」という位置づけです。

スリップカラーで引っ張ることに慣れてしまうと、その後の訓練が厄介ですので、使い方をきちんと学んでから使いたいグッズです。

チョークカラー(チェーン) 【しつけグッズとしての活用度 ★★☆☆☆】

choke

上記のスリップカラーの金属版です。仕組みはスリップカラーと同じですが、首に伝わる刺激がスリップカラーよりも強くなります。引っ張ると締まる仕組みになった首輪です。

「しつけ訓練」するぞとなると、自動的にこれを思い浮かべる人が多いですが、使い方は初心者にはけっこう難しいです。何の訓練にもなっておらず、首の皮が厚くなって毛が少なくなっただけ、という犬をよく見かけます。

引っ張ればどこまでも首が締まる首輪です。使い方をきちんと学んでから使いたいグッズです。

ピンチカラー 【しつけグッズとしての活用度 ★★★★☆】

pinch

みかけがイカツイので虐待器具のように見えますが、犬にとってはチョークカラーよりも優しい首輪です。「ピンチ」とは、英語で「つまむ」という意味です。

リードを引くと、複数の突起のついたパーツが内向きに締まるので、首をつままれたような感触を犬に与えます。そのつままれた感触が、母犬の口でしつけをされた時と同じ刺激を犬に与えます。

また、突起がたくさんついていることで刺激が分散されるため、少しの力で、しっかりとしたメッセージを犬に送ることが可能です。 首が締まる範囲に限界がある為、例え間違った使い方をしていても首を閉めてしまう事がない事も犬にとって優しい首輪です。

「虐待なので使用してはいけない」と紹介しているサイトもありますが、仕組みをしっかり知った上で発言して欲しいものですね。

ハーフチョーク 【しつけグッズとしての活用度 ★★★☆☆】

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このハーフチョークがですねぇ・・・・。使っていらっしゃる方が非常に多いんですが、用途を理解した上できちんと使えている方にほぼ会ったことがありません

ハーフチョークの目的は「引っ張ると首が締まるというしつけの要素があるが、締まる程度に限界点があるため犬の首に優しい」です。という事はですよ・・・・、締まらないと意味がないんです。

しかしながら、ほとんどの飼い主さんは子の首輪をポーンと鼻先から被せるように装着するため、締まる限界点まで引っ張っても、まだ更に余裕があるという状態で使っています。首飾り状態(笑)。

可愛けりゃいいって事ならそれでイイですけどね。しつけ効果を期待したいのであれば、首にあったサイズのものを、きちんと装着してくださいねー。

リモートカラー 【しつけグッズとしての活用度 ★★☆☆☆】

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リモコン式首輪です。基本的には体罰的な要素を取り入れた首輪ですので、万人向けではありません。狩猟犬などのプロのお仕事犬の訓練での利用が主ですが、呼び戻しなどがどうしてもできない犬のしつけ訓練にも活躍します。

飼い主さんの手元にあるリモコンから、バツとしての電気刺激を送る事ができます。製品のグレードにも拠りますが、3~18段階の刺激を使い分けることができ、個々の犬にとって、最低限の刺激でしつけをすることが出来ます。

 しつけグッズ③ その他

クリッカー  【しつけグッズとしての活用度 ★★★★★】

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鉄板のしつけグッズです。良いことをした瞬間にクリッカーを「カチッ」と鳴らすことで、「そう、それでいい!」というメッセージを犬に伝えます。 タイミング良く教える事は犬の訓練の重要事項のひとつです。

クリッカーありと無しでは、犬の学ぶスピードが断然違います。クリッカートレーニングについては、クリッカーで犬のしつけをしてみよう。簡単で超楽しい♪をご参照ください。

おやつ 【しつけグッズとしての活用度 ★★★★★】

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ご褒美のおやつも重要!良いことをしたら、ご褒美をあげることで、「もっとやりたい!」とトレーニングを楽しいものにします。基本的に人間もそうですが、動物はみなモチベーションがないと動きません(笑)。

おやつは、モチベーションを上げるために使える、最も簡便で効果が高いものです。体重増加が気になる犬だったら、1日に与えるドッグフードを予め準備しておき、それをおやつとして少しずつ与えると良いでしょう。

おもちゃ 【しつけグッズとしての活用度 ★★★★★】

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遊ぶことが大好きな犬には、おやつのご褒美の代わりに、遊んであげることが大きなモチベーションになります。犬の大好きな引張りっこ綱や、ボールは、トレーニングバッグの中にいつも入れておきましょう♪

知育トイ 【しつけグッズとしての活用度 ★★★☆☆】

tratball留守番が多くて退屈している犬、破壊行動をする犬、分離不安がある犬などは、知育トイを使って何時間も知的刺激を与えてあげましょう。分離不安症の症状や、破壊行動に、これ一つで、驚くほど効果がでるケースもあります。

プラットフォームベッド 【しつけグッズとしての活用度 ★★★★★】

bed「この上にいれば何をしててもいい」と教えることに使います。高さがあることで、明確な「境界線」が犬にとって分かりやすいので、教えるのは比較的簡単。来客時や、家族の食事時など、犬に邪魔されたくない時にとても便利に利用できるしつけグッズとなります。

落ち着きのない犬やすぐ興奮しちゃう犬などに大活躍です。このようなベッドは犬も大好きで、しつけの時以外にも乗って休むようになりますよ!

ケージ 【しつけグッズとしての活用度 ★★★★★】

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自分だけの守られたスペースで、犬が落ち着ける場所がケージです。決して「犬を閉じ込める」事が目的ではありません。

飼い主さんのお出かけの時には、ケージの中で大人しくしていられるようになれば、外出中の破壊行動や、家からの脱走などを防ぐことができ、犬の安全も確保できます。万が一の有事(地震など)で避難が必要になった時などにも、ケージに入って大人しくしていられる犬は飼い主さんと一緒に行動できる確率が高くなります。

ケージというと中から外が良く見えるタイプのものが主流ですが、あれは犬が落ち着きづらいんです。しつけ訓練をする間は、上記のようなケージ(クレート)を使い、部屋の中でフリーにしておいても信頼できる状態までしつけをしてゆくというのが理想です。

口輪(マズル) 【しつけグッズとしての活用度 ★☆☆☆☆】

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攻撃的な犬の訓練に活用します。訓練士は噛まれたいためのハンドリングを身に付けてはいますが、同じことを飼い主さんに実践していただく場合には必ず使用します。飼い主さんが、「絶対に噛まれない」と自信をもって、及び腰にならず犬を訓練できるようにするためにも活用できます。

口輪を無駄吠え防止として利用する方がたまにいらっしゃいますが、それはやっちゃダメです。詳しくは下記記事をご参照ください。

無駄吠え防止の目的で口輪は使って大丈夫なの?

ガシャン缶 【しつけグッズとしての活用度 ★★★★★】

gashan

「ダメ!」という事を、人の声よりも効果的に伝えるために使うグッズです。犬は大きな音、金属音、突然の音が嫌いです。そんな習性を上手につかって、無駄吠えなどをしてはいけない事を教えます。詳しくは、下記記事をご参照ください。

犬のしつけには「音」を使うと効果テキメン

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(最終更新 2023年12月20日)

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