犬が吠える理由・原因についてお話したいと思います。「うちの犬がめっちゃ吠えるんだけど、なんで吠えてるのか理由が分からない!」という方に是非読んでもらいたい記事です。一口に「吠える」といっても、その理由や原因は様々。まずは吠えている理由・原因を探ることから始めましょう。

吠える原因・理由 その1:過剰ななわばり意識

1-640x480無駄吠えでお困りの飼い主さんからの相談で圧倒的に多いのが、過剰すぎる縄張り意識から来る無駄吠えです。「玄関のチャイムが鳴ると吠えまくる!」「家の前を人が通るだけで吠える・・・」「外で物音がすると吠える」といった具合です。長く訪問訓練士をしていますが、お客様のお宅に伺ってチャイムを鳴らしたときに「ワンワンワンワンワーン!」と吠え声がしないと違和感を感じるほど、まぁみんなよく吠えます(笑)。

犬にしてみれば正当な吠える理由があるんです。「玄関に怪しいヤツ来たよ!!!、ヤバいよ!!どーするよ!」とか、「オラオラ、そこの通行人!俺のなわばり通ってんじゃねぇよ!」と思って必死で吠えているんですが、飼い主が「もう吠えなくていい」と指示しても聞く耳持たないようでは、人も心穏やかに暮らせやしませんね。

では、なぜ過剰な縄張り意識を持ってしまうのかって?? なわばり意識って普通あるもんじゃないの? なわばり意識が過剰になる原因や理由は?

ここからが重要な話になってきます。過剰な縄張り意識から吠えてしまう犬のほとんどが、以下の2つのどちらか、もしくは両方の要素を複合的に持っています。

  • 犬勢症候群 ---犬が群れ(家族)のボスになってしまっている状態。主従関係の乱れ。
  • 社会化不足 ---子犬の頃の経験が絶対的に不足しているために、見るもの聞くもの何もかもが怖いという状態

これまでたくさんのご家庭にお邪魔して犬たちを見てきましたが、無駄吠えの原因としてこの2つの要素を複合的に持っている為に過剰に吠えている犬が圧倒的に多いです。 直し方は、犬との接し方の改善から社会化までをトータルで行わなければいけないので結構大変です。でも出来ない訳ではありません

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犬のしつけの基本!上手な主従関係の築き方(リーダーになろう)

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吠える原因・理由 その2:要求を伝えたい

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なわばり意識から吠えるケースでは、吠える対象はお客様や通行人などの外部要因でしたが、これからお話する「要求吠え」は、内部要因(主に飼い主さん)が原因となっている無駄吠えです。 「要求吠え」とは、要求を伝えたくて飼い主さんに向かって吠えることを言います。「抱っこして!」「おやつちょうだい!」「ケージ開けて!」「メシくれー!」と、吠えている理由は様々ですが、何かしら飼い主さんに伝えたいことがあるんです。

飼い主さんとコミュニケーションを取ろうとすることは決して悪い事ではありません。 ただ、自分の要求を一方的にワンコラ吠えて訴えるのは、コミュニケーションの取り方としては間違っています。 野生の犬や狼もコミュニケーションの手段として吠え声を使う事はありますが、大きな声でけたたましく吠えるのは、非常事態を知らせる時などに限られています。

犬はどうすれば飼い主さんが自分に注意を向けてくれるのか、よ~く見ています。吠える犬に対して飼い主さんが応じてあげてしまう事で、「この人は吠えれば自分に注意を向けてくれる」と学習してしまうんですね~。 吠える原因を作ってしまっているのは飼い主さんなんです。

直し方は、「直したい」という飼い主さんの揺るがない意志があれば比較的簡単です。

但し、ひとつだけ注意です。 「最近特に要求吠えがひどくなった」「今まで吠えなかったのに、急に吠えるようになった」という場合には、「痛み」が原因であることがあります。 私も以前飼っていた老犬が胃捻転を起こしたときに実際に経験しました。外傷であれば目視で確認できますが、内臓系の痛みは目に見えませんし、それはそれは耐え難い痛みのようです。なんとか助けて欲しくて吠えてしまう要求吠えもあるんです。要求吠えがすべて「無駄」吠えではない事も理解し、吠えている理由が痛みではないことを確認した上で対応してくださいね。

吠える原因・理由 その3:認知症・痴呆

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最近は長生きする犬が増えて来ていますから、犬の認知症・痴呆も珍しい話ではありません。認知症・痴呆による無駄吠えは夜中から明け方に吠えだす事が多く、飼い主さんからの働きかけに反応を示さないのが、特徴です。吠えている原因は、「老い」ですから、しつけではどうしようもありません。

理由ははっきりとしませんが、認知症・痴呆は日本犬系雑種のオスに多と言われており、冬に症状が悪化することが多いようです。 吠える事以外にも、狭いところに入り込んで出られなくなったり、同じ場所をぐるぐると歩き回ったりする症状が出ます。

吠えている原因・理由が痴呆だとすれば、これはしつけで直るものではありませんが、いくつかの改善策は考えられます。

 

吠える原因・理由 その4:分離不安症

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分離不安症が原因の無駄吠えは、昨今多くなってきています。 分離不安症とは、犬が飼い主さんに依存し、飼い主さんが一緒にいないと安心できない、普通の精神状態が保てない状態の事を言います。心の病気です。ほとんどのケースで先天的なものではなく、飼い主さんの扱いが原因で心が不安定になってしまっています。

分離不安症の犬は様々な無駄吠えをします。その中でも一番強く出る無駄吠えは、「留守吠え」です。飼い主さんがいない間は2時間でも3時間でもカン高い声で吠え続け、時には家じゅうのものを手あたり次第破壊したり、自傷行為にまで発展することがあります。

分離不安症は心の病気ですから、直すのはラクではありません。根気のいる作業になります。でも、直してあげないと犬が可哀想ですよ。一生、怖いものだらけの世界で怯えて生きていかなければならないのは残酷です。もっと安心して暮らせるように、直してあげましょう。詳しくは犬が震える理由 分離不安の原因と対処法をご参照下さい。

さて、分離不安症の話はここでは終わりません。ちょっと厳しい言い方になってしまいますが、犬を分離不安にしてしまうような扱い方をする飼い主さんは、得てして主従関係を築くのが下手です。ですから、主従関係の乱れが原因の「なわばり意識から来る無駄吠え」も併発することが多く、且つ飼い主さんに対しての「要求吠え」もエスカレートしている傾向にあります。

「留守吠え」+「なわばり吠え」「要求吠え」と、無駄吠えの三重苦です。このことから、分離不安症を直すだけでは、無駄吠えは良くなりません。本気で直したかったら、主従関係を根本から築き直すし事が必要です。飼い主さんの意識改革が、どのように犬を変えていくか、それを体験するのも楽しいプロセスだと思って頑張ってみてくださいね! 主従関係については、犬のしつけの基本!上手な主従関係の築き方(リーダーになろう)をご参照ください。

 

吠える原因・理由 その5:ストレス解消

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犬が吠える理由として、吠えるのが面白くて吠えているケースっていうのもあります。主張したいことがあるわけでもなく、何かに向かって吠えている訳でもない。エネルギッシュな犬種なのに、それを発散できていない犬に多いですね。

吠える事でしか楽しみを見出せない犬というのは、ほとんどが「刺激不足」です。欲求不満とも言います。犬も生き物ですから、長時間なんの刺激もない場所で独りぼっちにされていると、つまらなくて仕方がないんですね。吠える理由としては十分でしょう。

溜まりに溜まった気持ちのやり場がなくて、ストレス発散のために吠えまくるって訳です。 この手の無駄吠えを直すには、まずは犬のニーズを満たしてあげなければいけません。 人間というのは忙しい動物ですから、四六時中犬に構っている訳には行きませんが、その犬が必要としている最低限のニーズは満たしてやってください。吠える原因・理由を取り除いてあげるんです。

てくてくと歩く散歩だけでなく、その犬種が持つ本能を刺激するような遊びを取り入れてメンタルな刺激をたくさん与えてやってください。もし、散歩中に引っ張るようだったら、そのストレスも吠える原因の一つになっているかもしれません。 お散歩の仕方、リードの使い方などに改善が必要かもしれません。犬のしつけは散歩からや、犬が散歩中に吠える原因、実は〇〇なんです。しつけSOS!の記事を参考にしてみてくださいね。

吠える原因・理由 その6:犬種特性

dog-1232449_640ここまで、色々なタイプの無駄吠えを紹介してきましたが、無駄吠えの原因に関わらず「吠えやすい犬種」というのは存在します。とにかく、嬉しくても吠える、警戒しても吠える、寂しくても吠える、と感情すべてを吠える事で表現する犬種というのが存在します。

筆頭に挙げられるのが、ダックスフントです。ダックスフントの「ダックス」とは、ドイツ語でアナグマという意味。アナグマ猟に使うために作られた犬なんです。アナグマは地中にトンネルを掘って暮らしており、ダックスの仕事はトンネルに入って吠え立て、アナグマを穴から追い出すことなのです。猟を指示する人間は、どの穴からアナグマが出てくるのかをダックスの声を頼りに判断するので、うるさく、けたたましく吠える個体ほど良い猟犬として交配されてきた歴史があるんです。

そんな用途でつくられた犬に静かにしろという方が無理な話なんです。明石家さんまにしゃべるなと言うようなもんですよ。

ダックスの他にも、吠えることが特徴となっている犬種は多数あります。テリア系犬種、コーギー、ボーダーコリー、ミニチュア・シュナウザー、ポメラニアンなどなど・・・。飼ってしまったものは仕方がないですが、できれば飼う前に「どんな犬種が自分の生活スタイルに合うか」をよくよく検討したいものですね。

だからと言って、ダックスが吠えるのは絶対直らないという訳ではないですよ、ご安心ください。ただ、他の犬種に比べてかな~りハードルの高い訓練になることは覚悟してくださいよー、という事です。特に、ダックスの多頭飼いなんかは、もうエベレスト登るくらいの気持ちで臨んでくださいね。

吠える原因・理由 その7:興奮

hundesport-700819_640人間も、喜びがMAXになって興奮して、大声を出してハメ外しちゃうことありますよね。特に子供はよくやります。犬も同じです。興奮した気持ちを身体だけでは表現しきれず、それが原因でついつい声に出ちゃうといった具合です。これは、前述の「犬種特性」とも少し関わって来ます。 吠えることが特性としてしみついている犬種は、当然興奮すれば吠えちゃいますからね。

興奮が吠える事につながってしまうタイプの「無駄吠え」は、「吠えちゃいかん!」と教えるよりは、興奮自体を自分自身でコントロールできるようにしつけをした方が良いです。興奮すること自体は悪い事ではありません。興奮しても良いときとダメな時を決める「オン」「オフ」ボタンを飼い主さんが持つというイメージです。

 

吠える原因・理由 その8:同調

piranhas-123287_640これは、多頭飼いをしている家庭で、一頭が吠え始めるとみんなが一緒に吠えまくるというモンダイです。これは、ある程度仕方がないんです。群れの仲間が非常事態宣言をしたら、無視するわけにいかないんですね。これを直すには、まず誰が一番最初に吠えているのかを特定し、その犬をまずは個別でしつけをすることから始めます。

1頭ずつ地道に訓練しなければならず、且つ訓練途中でも犬が互いに同調し合うので、多頭飼いの無駄吠えは単頭のみのケースより何倍も訓練が難しいんです。飼い主さんの根気が試されます。

自宅にたくさんの犬がいるというのは幸せな事です。ただ、2頭目、3頭目を飼う理由として、「1頭目が全然いう事聞かないから、2頭目が来ればすこしは落ち着くと思って」や、「元気を持て余している1頭目の遊び相手として2頭目を飼えば大人しくなると思って」という主張を耳にします。これは間違っています。

犬は「同調」する動物で、特に「無駄吠え」に関しては真っ先に同調するところです。1頭目が無駄吠えをする犬であれば、2頭目、3頭目もほぼ確実に吠える犬になります。

ここで宣言しておきます。現在犬を1頭飼っていて、2頭目を家族に迎え入れる事を検討されている方は、1頭目のしつけがきちんと出来てからにしないと、頭痛の種が2倍にも3倍にもなりますよ!! 1頭目の無駄吠えに悩まされているならば、その点を頑固に改善させてから2頭目を迎え入れるべきですよ。

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(最終更新 2018年8月23日)

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