トイプードルのしつけ

トイ・プードルのしつけを始める時期、思ったより早い!

トイ・プードルの子犬が家に来た!しつけは始める時期はいつ?何を教えたらいいの?と疑問に思う方が多いかもしれません。しつけとはいっても、子犬期のしつけは難しいものではありません。人間と仲良く、お互いが信頼しあって生きていくために相互理解を深めることが「しつけ」です。人間の子供にもしつけが必要なように、子犬にも月齢に関わらずしつけが必要ですので、しっかり学びましょう。

トイ・プードルの子犬のしつけを開始する時期は何か月から?

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「トイ・プードルの子犬を飼ったんですが、しつけを始めるのに最適な時期はいつですか?」という質問をよく受けますが、これは愚問です。何故かというと、犬のしつけの基本は「接し方」だからです。接し方に「いつから」も何もありませんね。月齢が何か月、何年であっても、しつけは迎えたその日から以外の答えはありません。生後2ヶ月でも、生後6ヶ月でも基本は同じです。

まずは人間社会でのルールを教えること

犬を飼うと、ついつい犬に合わせて人間が生活するようになってしまいがち。でも忘れてはならないのは、飼い主さんの仕事は、犬に人間社会のルールを教える事だという事です。

子犬は、新しい環境で、自分の立ち位置や身の振る舞いをどうしたらいいか、最初は分かりません。人間界のルールなど知るはずもないのです。誰かが教えてくれないと分かるようになりません。

人間社会のルールと言っても、人間同士で重んじられている「礼儀」とか、「モラル」とか、そのようなルールとは意味が違います。犬に教える人間社会のルールとは、人間の「に」の字も知らない犬に、「人間ってどんな生き物なのか」「人間とどう付き合ったらお互いに幸せなのか」を教えるという事です。

具体的には何を教えれば・・・・?とイメージが掴めない方もいらっしゃるかもしれませんので、人に飼われた犬が、人間社会で暮らすために身につけなければならない最低限の事をリストしておきますね。

飼い犬が人間社会で暮らすために必要な最低限の要素

  • トイレの場所を守ることができる
  • 人や犬と上手に接することができる
  • 落ち着いてお留守番ができる
  • 必要な時にはケージでも安心して過ごせる
  • 飼い主さんを厚く信望している(主従関係が出来ている)
  • 自分に向けられた言葉の意味が分かり、いう事を聞く姿勢がある
  • 人への要求の伝え方を知っている(吠える、飛びつく、噛むなどはNG!)
  • 興奮のコントロールができる

 

犬を家に迎えたその日から、上に記した要素を念頭に置きつつ、接するように心がけると、その後の犬との生活がとてもスムーズになります。

小さいトイ・プードルの子犬は、本当に可愛い!クンクンと可愛い声で甘えられると、ついつい好きにさせたくなりますが、「今日1日くらい」「最初の1週間くらいいいよね」と思ってしまうと、後々後悔することになりますよ~。

 

子犬と人間の関係を例えて言うならば、迎えた初日から人間との接し方を教えるのは、いわば真っ白のキャンバスに正しい文字を書くようなもの。

一方で、「最初だけ」と甘々で好き放題させ、あとから接し方を教えるのは、真っ白のキャンバスに間違って書かれた文字を一度消しゴムで綺麗に消してから書き直すようなものです。間違った文字を消す手間や時間もかかりますし、最初に入れた文字は、完全に消す事はできず、よく見るとうっすら残っているような状態になってしまいます。

子犬は2年で心も身体も完全な大人になります。人間の10倍のスピードです。1日、1日ががとても大きな経験となることをよく心に刻んで接してくださいね!

 

どの時期のトイ・プードルにも必要なしつけ3つ

月齢によって犬の心や体の成長も変わってきますので、その時期によって必要なしつけは違ってきます。しかし、どの時期のトイ・プードルにも絶対に必要な「しつけ」は以下の4つ。

①トイレのしつけ

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成長の時期や月齢に関係なく、飼ったらすぐすべきことの一つに、トイレ・トレーニングがあります。

よくある誤解に、「トイレも大人になってから」というものがあります。子犬のうちは失敗ばかりでも、大きくなればそのうち覚えるハズ、なんて思っていませんか?犬のトイレトレーニングは、人間のトイレトレーニングとは全く違います。失敗を繰り返せば繰り返すほど、悪癖が定着してしまい、トイレできちんとすることを覚えることが難しくなります。トイ・プードルだって例外ではありませんよ!

犬のトイレのしつけは、自宅に迎えてから2週間がカギです。のんびり気を抜いていると後悔しますよ~。真面目にやれば2週間で覚えます。最初が肝心!

トイ・プードルのトイレのしつけの仕方は下記のページをご参照ください。

トイ・プードルのトイレのしつけ

②トイ・プードルと築く、主従関係

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新しくトイ・プードルを迎えたら、飼い主さんが学ばなければならないのは、主従関係の築き方です。主従関係とは、「誰がリーダーなのかを教える」ことですが、簡単に言えば、誰に頼れば安心した生活を過ごすことができるのかを教える事です。小さくて何もわからない子犬を安心させてあげたければ、犬がそうとわかる方法でリーダーシップを示してあげれば良いわけです。

人間は、人間のやり方で「犬を安心させてあげようと」してしまいがちです。トイ・プードルは、数ある犬種の中でも、特に気が小さく、震える事で不安な気持ちを表現する特徴があります。

目の前の可愛いトイ・プードルが震えていたら、人はついついぎゅーっと抱きしめて「大丈夫」「大丈夫」とやりたくなっちゃうんです。でも、このような接し方をする飼い主さんは、犬から見れば「ついてゆけば安心できる人」ではなく「一緒に怖がっている人」です。誰が自分を守ってくれる人なのか、誰を頼りに生きたらよいのかが犬には分かりません。

不安なまま生きていくのは可哀そうです。犬のことを想うなら、飼い主さんが犬のことをしっかりと勉強して、犬が安心して身を任せる事ができるよう、リーダーシップを発揮してあげてください。

以下に、主従関係を築くためにすべき3つのことを書いておきました。

犬と人の生活スペースを分ける!群れの中での自分の立場を理解させる

なんでもOK、どこでもOKにせず、最初にきちんと「人」と「犬」の境界線を引いておくことで、自分の立場をすんなり理解します。最初から特権階級扱いして立場を勘違いさせてしまうと、あとから立場を逆転させようと思ったら結構大変です。

スペースを分けるとは言っても、室内と屋内とか、そんなことを言っているのではないですよ!寝るときは犬はケージ、人の布団では寝かせない、キッチンには入らせないとかそれ位のものです。

勝手に膝に乗るのを許さない!

人の膝はトイ・プードルの座布団ではありません。まるで人の膝を、自由に使える自分の座布団のように思っているトイ・プードルが増えています。トイ・プードルは小さい犬ですから、お膝に乗られてもさほど重くはありませんよね。あったかくて湯たんぽを抱いているみたいで可愛くて仕方がないのは分かりますが、犬の行動学的にみると、自分より目上の相手の身体の上に乗ることは絶対に許されない行為なのです。

犬が勝手にお膝に乗ることを飼い主さんが、許していたら、リーダーとしての威厳や尊敬はなくなります。飼い主さんの判断で乗せるのは構いませんが、犬が勝手に乗ってくるのは断固拒否してくださいね。

お膝に乗せっぱなしにしない!

先ほど、「飼い主さんの判断で乗せるのは構いません」と書きましたが、乗せっぱなしにしてはいけません。小さくて頼りないトイ・プードル。ついついお膝に乗せてナデナデしたくなる気持ちは分かります。もちろん、絶対にお膝に乗せてはいけないわけではありません。乗せっぱなしにすることがダメなのです。そこだけが安心できる場所にしてはいけないのです。

お膝の上で生活し、それ以外の世界を探索する機会のないまま育つと、自信のない犬になります。犬は常に外界に対して不安を感じ、分離不安症や無駄吠えなどの問題行動を招く結果となります。

誤解を避けるために書きますが、お膝に乗せると安心する犬は、飼い主さんをリーダーとして頼りにしているわけではありません。お膝で震える犬にとっての飼い主さんとは、いわば、身を寄せ合って「怖いね、どうする?どうする?」とオロオロする仲間と言った具合です。

特にトイ・プードルのように小さい犬種は、お膝に乗せて育ててしまうケースが多いので、飼い主さんは特に要注意です。

人の犬との主従関係に関しては、以下の記事を参考にしてみてください。

犬のしつけの基本!上手な主従関係の築き方(リーダーになろう)

③トイ・プードルの社会化

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犬の社会化って聞いたことありますか? 犬を心身ともに健康に育てるための柱の一つで、社会化を抜きにしていい犬は育てられません。自分の子供と同じように可愛がっているトイ・プードルも、犬は犬です。社会化抜きにして心身ともに健康に育てることはできません。

社会化とは、犬をこれから人間界で生活をする中で犬が遭遇する様々なものに慣らすことを言います。犬の社会化に最も適した時期は、生後7週目から12週目。この期間は犬の成長過程のなかでも、その後の犬の性格形成に最も大きな影響を与える、非常に重要な時期です。

社会化とは、犬が社会の一員として生活してゆく時に遭遇する様々な物事に慣らすを言います。様々な物事に「慣れた」犬は、どっしりとおちついて、ちょっとやそっとの事でアタフタしません。

逆に社会化が不足していると、見るもの聞くものほとんどのものが怖くなり、遭遇する全てに対して対処法がわからずオドオドする犬になってしまいます。外に出るとずっと恐怖で震えている犬、とても多いです。様々な犬種の中でも、特にトイ・プードルは「震え犬」、「パニック犬」が多いです。

不安定な精神状態が様々な問題行動を引き起こし、とても飼いづらい犬になるばかりではなく、犬自身も恐怖にあふれた世界で一生を過ごさねばならず、可愛そうです。

犬の社会化を上手に促進するために飼い主さんができることを、下の記事にまとめましたので一度読んでみてください。

犬が震える理由 分離不安の原因と対処法

 

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(最終更新 2022年8月20日)

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