トイプードルのしつけ

トイ・プードルのしつけ 生後3ヶ月~4ヶ月

飼い主至上主義に育てよう!

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飼い主至上主義って何でしょうか? ジャジャーン!それは、「世の中に存在するものすべての中で、飼い主さんが一番好き」という、犬の鑑マインドの事です。飼い主至上主義に育った犬は、とにかく扱いやすく、しつけも入りやすいです。

誤解を避けるために言っておきますが、「飼い主さんに抱かれていないと安心できない不安犬」は飼い主至上主義マインドは出来ていません。これは、心が不健康な「依存」です。

「飼い主至上主義」に育った犬は、自分の飼い主がこの世で一番頼りになる人で、この世で一番楽しい人で、この世で一番おいしいご飯をくれる人で、この人の元で生きていたら幸せで仕方がない、という思考回路になります。

 

飼い主さん至上主義の犬は・・・

飼い主さんが名前を呼べば、何をしていても飛んで来てキラキラ目を輝かせて飼い主さんの用件に耳を傾けます。

飼い主さんが、そこらへんに落ちている木の棒や葉っぱなどで遊んでやれば、それが何より楽しいおもちゃになります。

飼い主さんの希望に沿う事をして、飼い主さんに褒められることが嬉しくて仕方がない。

飼い主さんが出かけてしまっても、「置いて行かれた!」や「帰ってこなかったらどうしよう」などと、飼い主さんを疑う心を持っていないので、落ち着いて帰りを待ち、帰宅時には温かい笑顔で迎えてくれます。

散歩で犬や人に出くわしても、基本的に飼い主さん以上に素敵なものはないと思っているので、さほど強い興味を示さない

 

こんな犬に育てれば、扱いやすい犬になることは想像に難くないと思います。飼い主至上主義の犬に育てるためには、この時期に犬とどう遊ぶか?がとても重要になってきます。次の章では、生後3か月~4か月のトイ・プードルとの遊び方についてお話しましょう。

生後3ヶ月~4ヶ月のトイプードルとの遊び方

犬の好きなことを見つける

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犬にも好みがあります。音のなるおもちゃが好きだったり、フワフワのおもちゃが好きだったり、とにかく丸いものに目がないとか、棒っきれフェチだったり、引っ張りっこが好きだったり、もってこいが好きだったり、本当に様々です。「うちの犬はおもちゃに興味が無い、遊ばない」と仰る飼い主さんがたまにいらっしゃいますが、生後3ヶ月~4か月で全く遊ばないというのは、あり得ません

体調が悪い等、健康上での問題を抱えていない限りは、遊ばない原因は以下のどれかです。

  • 誘い方が下手 - 動物が動いているかのように、目の前でおもちゃを動かしてみる
  • ズキュンを来るおもちゃに出会えていない - 色々なおもちゃを試してみる
  • お膝に乗っていなければ安心できない犬にしてしまっている -お膝から下ろして好奇心が刺激される生活をする
  • 子犬の集中が切れるまで遊んでしまっている - 1回の遊びは短時間。「もっとやりたい」と犬が思う程度でやめておく

下に、4か月のトイ・プードルと遊ぶ動画を貼りましたので、見てみてください。このトイ・プードルは、音のなるおもちゃと、猫じゃらし(笑)がツボりました。

引っ張りっこ

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犬は引っ張りっこ遊びが大好きです。引っ張りっこのような荒い遊びをすると攻撃的になるのでは?との意見もありますが、子犬のうちから遊びの一環として引っ張りっこ遊びをし、遊びを通して、口の中のものを命令で出す事や、欲しくても諦める、我慢する心も養う事が出来ますので、とても有効です。

ただ綱引きのように引っ張るだけではなく、遊びの中に以下のルールを取り入れていきましょう。

  • 「ちょうだい」と言ったら、おもちゃを離す
  • ひぱっりっこのおもちゃは一人で遊ばない
  • 最後には必ず飼い主さんがおもちゃを仕舞う

持ってこい

「持ってこい」が出来るようになると犬と人との遊びがとても楽しくなりますし、おもちゃを独占して渡さないことで支配性を強めてしまう事も避けられます。

「持ってこい」の教え方はいたって簡単。持ってくればまた投げてあげるよ!という事を経験させてゆけばいいのです。そのためには、最初のうちは軽いリードをつけておきましょう。投げられたおもちゃを犬が咥えたら、リードで優しく自分の元まで誘導してください。 あんまりギューコラ引っ張って犬を引きずっちゃだめですよ、あくまで「誘導」です。

飼い主さんのところへ持ってきたら、間髪を入れずにまた投げてあげてください。ここで「おすわりー!」とかツマラナイことを挟んでしまうと、持ってきたメリットがなくなってしまいます。(もちろん、しつけが進んで来たら、途中でおすわりやふせなどのコマンドを挟むのもアリですが)

「ちょうだい」の教え方

おもちゃを持っては来るが、咥えたまま放さないなんて事、よくありますね。これは、口に入っているものを命令で出させることを教えるチャンスです。異物を口に入れてしまった時などに役立ちますよ!教え方は至って簡単で、「ちょうだい」のコマンドもアッという間に覚えますよ!

  1. 引っ張りっこをして遊ぶ
  2. 飼い主さんがおもちゃを持つ手を動かすのを止め、犬が引っ張ってもビクともしないように身体の近くでロックする。
  3. 引っ張りっこが終わってしまって、犬がつまらなくなっておもちゃを放したら褒め、またおもちゃを返す
  4. 上記1~3を繰り返す
  5. おもちゃをロックしたらすんなり放すようになったら、「ちょうだい」のコマンドを掛ける

追いかけっこ

追いかけっこも犬が大好きな遊びの一つですが、おいかけっこ遊びには一つ鉄則があります。それは、絶対に犬を追いかけないこと

飼い主さんが犬を追いかけるのではなく、犬に飼い主さんを追いかけさせてください。 飼い主さんを追いかけるのって楽しい!と思わせておけば、呼び戻しの訓練のベースができます。

百聞は一見にしかず。動画でご覧ください。

生後3ヶ月~4ヶ月は好奇心旺盛!こまった行動のオンパレード!

フニャフニャだったトイ・プドルの子犬も、生後3か月を迎えると、身体もしっかりとして自分に自信がついてきます。好奇心旺盛になり、怖いもの知らずですので、次々と新しいことに興味を発見し、果敢に挑戦します。

また、子犬どうしの遊びの中でも、色々なことを学ぶ時期。犬の遊び相手がいなければ、飼い主さんに対して色々な遊びを仕掛けてきます。

手に余る次期でもありますが、この好奇心を上手にコントロールしてゆくことこそが、「人間との付き合い方」を教える上でとても重要です。

甘噛みは、子犬みんなが通る道

子犬の乳歯は鋭くとがっているので、甘噛みされるとイテテテテテ!!!ですよね(笑)。子犬を飼い始めた人の腕は傷だらけでしょう。

甘噛みは、トイ・プードルに限った問題ではありません。どんな犬種でも、元気な子犬であれば大なり小なり甘噛みはあるものです。元気で好奇心が旺盛な犬ほど、甘噛みが強く出る傾向があります。

好奇心が強いという事は、性格が明るく外界に対してオープンであるという事。子犬には無くてはならないとても大切な要素です。好奇心をつぶすことなく、上手に「人は噛んではいけない」事を教えてゆきましょう

アルファロールを練習しよう

「アルファロール」という言葉を聞いたことがありますか? 犬は、自分より強いものに対して「降参」の意志を表現するためにお腹を出すしぐさをします。 飼い主さんに対してお腹を見せる事に抵抗をなくすことは、つまりは飼い主さんに降参したことになるため、犬をひっくり返しましょう、というのがアルファロールです。

では、アルファロールは本当に有効なのでしょうか?

答えは、効果的にアルファロールをすることができれば服従心と信頼を育むことができ、有効です。しかし、暴れられて逃げられてしまう、噛まれてしまう、等、上手くできないという結果しか引き出せないのであれば、やらない方が無難です。「嫌なことには抵抗すれば良い」と学習してしまいまい、結果的に攻撃的な犬を作ってしまいます。

アルファロールは、形は「犬にお腹を出させる」ものですが、力づくて拘束してお腹を出させても意味がありません。恐怖を感じて命懸けで抵抗され、逃げられてしまうのがオチです。

「お腹撫でられるの気持ちい~」と感じさせ、手を放した状態でも逃げなくなるのを目標としてください。自然と信頼感が生まれてきますよ!

形ばかりのアルファロールを実践として失敗してしまう事を避けるため、動画でご案内します。

初めてのアルファロールの仕方動画

 

こちらが完成形。こんなワンコに育てましょう。

散歩で引っ張る

3回のワクチンが終わったら、さぁ、お散歩です。最初はおっかなびっくりで歩かないかもしれません。首輪やリードを嫌がって一歩も踏み出す事が出来ないかもしれません。でも、これは一歩を踏み出す勇気がないだけ。「外に出すと震えて歩かない」「うちの子は散歩が嫌い」と、散歩をあきらめないでください。

お散歩が不要な犬はいません毎日必ず散歩へ出かけましょう。これは犬を飼ったらお約束です。

逆に、気が急いてどんどん先に行ってしまい、ゼェゼェ言いながら飼い主さんを引っ張って歩く犬もいると思います。トイ・プードルは小さな犬種ですので、引っ張られてもさほど負担に感じないかもしれませんが、油断してはいけません。んがーく伸びるリードなんて使っちゃだめですよ。お散歩の仕方は、普段の生活の中でどれだけ飼い主さんの存在を意識できるかに大きく影響します。

拾い食い

好奇心旺盛の子犬にとっては、道に落ちているものは何でも興味深々です。人間の子供と同じで、口に入れて確かめようとし、時には飲み込んでしまう事もあります。子犬のうちから異物誤飲で開腹手術なんて考えただけで足が震えますね。

拾い食いを防ぐために出来ることは2つあります。

一つは、散歩の仕方をきちんとしつける事。拾い食いの多くは、散歩中に起こります。自宅内であれば、犬が飲み込んではいけないものはあらかじめ片づけておくことができますが、外の環境はそうはいきません。何か面白そうなものを見つけても、飼い主さんのそばを歩き、飼い主さんの指示を仰ぐ心理状態になっていれば、拾い食いは未然に防ぐことができます。散歩についての詳しい記事は上記の記事を参考にしてください。

もう一つは、「ちょうだい」を教える事です。気を付けていても、不測の事態はいつでも起こりえます。万が一異物を口に入れてしまったときに、慌てて口をこじ開けて無理やり出そうとすると、犬は良いものを取られまいとして、急いで飲み込んでしまいます。「ちょうだい」の教え方は、上記「遊び方」の章で説明していますので、参考にしてみてください。

要求吠え

無駄吠えには大きく分けで2種類あります。

一つは、外的要因に対して警戒して吠える無駄吠え、もうひとつは人の注意を自分に向けるために吠える「要求吠え」です。前者の無駄吠えは、生後3か月~4か月の子犬では、まだあまり表面化してきません。

一方で、無駄吠えはどの年齢の犬でもします。ケージに入れられた時に「出して!出して!」と吠えたり、不安になった時に「抱っこして!」と吠えたり、飼い主さんが出かけるときに「行かないで!」と吠えたり・・・。

無駄吠えをさせないために一番重要なことは、「吠えても要求を通さない」事です。子犬のこの時期に、「吠える事で要求は通らない」ことを教えておかないと大変な事になりますよ~。飼い主さんの留守中の要求吠えが原因で、出かける事が一切できなくなったりすることもありますので、心して取り組みましょう。

 

飛びつき

トイ・プードルのような小さな犬種は、勢いよく飛びついてきても、人が突き飛ばされて転んだりするようなことはありませんので軽視してしまいがちですが、飛びつく事はさせてはいけません。

なぜなら、犬社会では、自分の足を相手の身体に掛ける・乗せる事は支配することであり、それを静止することなくやらせるという事は、つまりは犬の支配を受け入れている構図になってしまうからです。

飛びつくという事は、前足を飼い主さんの身体に掛ける事です。犬に対してすれば、叱られて当然の行為です。

多くの飼い主さんは、犬が飛びついて来ることを「私に甘えているんだ」「抱っこをせがんでいるんだ」と誤解してしまいがちです。ここで犬の思うつぼに行動してしまったら、生活の色々な面でいう事を聞かなくなりますので、注意して下さいね。

ちなみに、私も犬が大好きですから、人間的な愛情表現をしてほしくて、飛びついてきてほしい時もあるんです。そんな時のために、自分の犬たちには「ハグ」のコマンドを教えています。癒されますよ~。

 

基本的はしつけを開始しよう

生後3か月頃になったら、「おすわり」や「ふせ」を教える、一般的なしつけを教え始めましょう。

多くの飼い主さんが誤解をされていますが、「お座り」や「ふせ」はおやつをもらうための一発芸ではありません。まず第一歩としておやつを使いますが、これは最初だけ。

言葉の意味が分かるようになったら、おやつは無しにしましょう。おやつのいうことを聞くのではなく、飼い主さんのいうことを聞くようにしつけをしなければなりません

言葉の意味の教え方は、下記のクリッカートレーニングの記事で紹介しています。

クリッカーを使って犬をしつけよう。犬が好きな「音」の応用術

 

 

パピーパーティーに参加しよう

地元の獣医さんやペットショップ、しつけ教室などでパピーパーティーが開催されていると思います。ぜひ参加してみましょう。

パピーパーティーは、いろいろな犬と触れ合うチャンスです。自宅の環境では、どう頑張っても体験させてやれない経験ができます

パピーだけではなく、成犬ともふれあうチャンスがあると良いですね。もちろん、相手がどんな犬なのかを事前によく知っておく必要がありますので、できれば訓練しなどがキチンと管理した環境でふれあいができると理想的です。

このころ経験したことは、今後の犬の土台となります。いろいろな経験が自分の自信につながります。小さなことにビクビクせず、どっしり構えた犬に育てましょうね~♪

パピーパーティーをはじめ、各種無料のクラスンい参加するメリットについては別記事でも書いています。

【犬のしつけ教室】無料の犬のしつけ教室「超」活用術

 叱り方

「犬は褒めて育てましょう」とはよく聞きます。もちろん、たくさん褒めて好ましい行動を伸ばしてゆくしつけがそ正解ですが、時には叱らなくてはいけないこともあります。

飼い主さんは、犬に「人間社会のルール」を教えてあげなければいけません。許されないことをした時に叱ることも当然必要です。 犬社会でも、子犬同士の遊びの中や、目上の犬とのふれあいの中でも、叱られることはよくあります。

飼い主さんが犬を叱らなければいけない時、どのようにして叱るのが効果的なのかについては賛否が分かれるところです。

  • 「こわい声で叱る」
  • 「大きな音で叱る」
  • 「体罰を使う」

体罰は絶対にいけませんと声を高らかに主張されるご時世ですが、私は体罰には必ずしも反対ではありません。例えば、首輪をグッと引くのも体罰ですし、マズル(口)を押さえるのも体罰です。このような体罰は、私は必要であれば使います。何をもって体罰とするかが重要なところですが、犬が委縮していないければ、悪ではないと思っています。

人間なら言葉で「何がいけなかったのか」「どうすればいいのか」を話すことができますが、犬にはそれができません。じっと目を見て語り掛けようと、金切り声を上げようと、犬にはさっぱりわからないのです。

どれほどの体罰なら適切なのか、それは犬によって違ってきます。同じトイ・プードルとはいえ、身体の大きさには差がありますし、性格も違います。少し大きな声を出すだけでビビりまくって反省する犬もいれば、体罰を使っても屁の河童という犬もいるでしょう。

叱り方が合っているのか、強さが適当かどうかを見極めるラインは、叱られたときの犬の反応です。

もし、お腹を出してオシッコを漏らしてしまったり、しっぽを丸めて狭い場所に逃げ込んでしまったりするようでは、叱り方が強すぎます。

一方で、叱っても逆にうれしそうに尻尾を振っていたり、怒っている飼い主さんの顔をなめて来たり、膝に乗ってこようとするようでは、叱り方・強さが足りず、犬は叱られていることすらわかっていないかもしれません。

上目遣いに飼い主さんを見ながらうな垂れるような仕草が見られる程度が、その犬にとっての「適度な」叱り方です。

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