親犬の元で2ヶ月間育ったチワワがおうちに来たら飼い主さんは「立派にお利口に育ってほしい」、「最高のパートナーにしたい!」と思うでしょう。ですが問題が起きてから対処するのではなく、それを回避することがこれから犬がどう育っていくのかに大きく影響します。それには、犬だけではなく、飼い主さんもきちんと学習することが必要です。
トイレのしつけは生後2ヶ月のチワワでも絶対にできます!
生後2ヶ月のチワワというと、まだ小さくて何かを「覚える」、もしくは「教える」ことなど無理に見えますよね。そして多くの飼い主さんもまだ赤ちゃんで小さいから、身体も小さいからトイレのしつけなどはできないであろうと思われています。ですが、トイレのしつけは生後2ヶ月のチワワでも必ずできます。トイレのしつけは「学習」であるとともに、「本能と行動の関連付け」でもあるので、今教えないと後々からではかなり難しくなってきます。勿論、まだ生後2ヶ月ですので、長い「お座りしてじっとして待て」などのしつけは難しいですがトイレのしつけは今しておいた方が犬も飼い主さんも将来ストレスの少ない生活を送れると思います。
あるインターネットのQ&Aを見ていた所、トイレのしつけに悩んでいる飼い主さんの回答に「大きくなったらトイレのしつけを出来るようになりますよ~」という答えがあり、それがあろうことかベストアンサーなどに選ばれいて。。。訓練士の私としては不安を感じます。ダメな考え方ですよ~!なので、犬を飼ったらまず1番最初にやらなけてばならない事はトイレのしつけなんです!これは、生後2ヶ月のチワワでも、です。
もう少し詳しいトイレのしつけの仕方については別記事で詳細が書いありますので、下記記事を参考にしっかりとしつけをしてあげてくださいね !
最初の日の夜の過ごし方が今後のしつけに大きく影響します
犬を飼ったらその日のスタートが重要です!犬と飼い主さんとの新生活は親や兄弟犬たちと離されておうちに来たその日、最初の夜から始まります。どのように迎えればよいのかを詳しく書いていきますね。
ケージの置く場所はどこが良い?
生後2ヶ月のチワワがマイホームに来た~! さて、ここでケージはどこに置いたら最も良いのでしょうか?落ち着かせる為に静かなお部屋に1人?それともみんながいるリビングに置いた方が安心できるのでしょうか?
抑々、ケージは犬が「安心して落ち着ける場所」「ゆっくり休める場所」であるべきです。ですので、決して「悪さをしたからと言って入れておく場所」や、「悪戯をされると困るから閉じ込めて置く場所」ではありません。そして、ケージの置き場所は飼い主さんのおうちの環境にもよります。お子さんがいらして、大きな声で叫んだり、犬に構ったりという状況でしたら別の場所でゆっくりできる環境を作ってあげた方が良いです。先住犬がいて生後2ヶ月の子犬に向かって吠えたりしていても同様です。
2ヶ月の子犬には「どのようなものを選んだら良い?」「用意するものは何?」と悩む飼い主さんも少なくはありません。
まず、寝床はキャリー、クレートと呼ばれているプラスチックで出来ている屋根のところまである「あなぐら」のようなものを準備してください。その中にはふわふわの毛布やベッドも準備する必要があります。サイズは大きすぎても不安を与えてしまうので寝転がった状態できっちるするぐらいの大きさが望ましいです。クレートの中にはトイレを一緒にしない方が良いでしょう。詳細は前述の記事をご参考にトイレのしつけをしてください。
子犬の夜泣きは、鳴いても無視しよう
先に言って置きますが、チワワは臆病で神経質な性質を持った子が多いです。きちんと社会化やしつけが出来ていないと、ほんのすこしの物音が聞こえただけでも過剰に反応して吠えます。身体が小さくても、声量はなかなかのものです。チワワの無駄吠えは、ご近所さまからの苦情にもつながりやすいので、「私が我慢すればいい・気にならない」「他が何と言っても吠えるのは気にしない」と思っている飼い主さんは犬を飼う上で要注意ですよ!
母犬や兄弟犬から引き離されて飼い主さんのご家庭に来た子犬は新しい環境の中、不安で夜ずっと鳴くこともあります。飼い主さんからすれば聞いているのもう辛くて「安心させてあげたい」と思いますよね。ですが、ここで勘違いしてはいけないのは「安心させる=抱っこ(触る)=夜泣き止む」ではありません!!ですのでここで構ってしまうと「鳴けばどうにかなる」と学習してしまいます。一言で言うと無駄吠えを覚えてしまいます。学習能力がバツグンに高い子犬は、すぐに学習します。一旦それを覚えてしまうと取り消すことは難しいので後悔しないよう、これからの将来がきちんと飼い主さんと犬とで歩めるように気をつけてくださいね!
ここまで読んで、「夜泣きを無視しよう」と決めたら、家族の協力の上、一致団結して無視することを心に決めてください。
無視の三原則についてのルール。
無視の三原則~
- 見ない(視線を合わせない)
- 触らない(構わない)
- 犬に向かって話さない
この三原則を守らないと「無視」は出来ていません。 きちんと無視が出来ていないと、2~3日のガマンで一生回避できるものも無駄に長引かせてしまい、飼い主さんも子犬もいい思い出にはなりません。飼い主さん、犬の為にも頑張って努力してください!
大切な事なので、もう一度言います。様子をチェックしに行ったり、「大丈夫?」と声をかけてしまったり、「少しだけ」と言って撫でたり、見つめたりしてしまっては三原則を全部守れていません。
夜泣きを最低限にするために出来る工夫
心を鬼にしてでも自分は夜泣きを無視できる!と心を決めてくださった飼い主さん。すばらしいです、ありがとうございます。
今夜から無視を敢行するにあたり、できるだけ「吠えにくい」状況を作るために出来る事をご紹介します。鳴いてしまう原因などを取り除いて犬にとって「落ち着きやすい場所」などを作ってあげることで、無視をしなければならない時間も減る事でしょう。
安心できる寝床を作ってあげよう
先程も言いましたが天井が低め、小さめの狭いクレート方が安心するのでそこにふわふわの毛布などを入れてあげると良いでしょう。生後2ヶ月のチワワには、まだ頑丈な箱を破壊する力はありませんので、初日までにクレートの準備ができなければ、段ボールでも十分です。さらに母犬、兄弟犬のぬくもりを再現し、温かいペットボトルなども入れてあげるとより良いでしょう。
疲れさせてから子犬を寝かせること
生後2ヶ月の子犬ですから疲れればころんと寝てくれるでしょう。しかし、きちんと遊んであげる事も必要になります。ボール、ぬいぐるみ、おもちゃなどは肉体的に疲れさせることができますが、中には頭を使うおもちゃもあります。トリート、犬用お菓子などをそのおもちゃに隠して自分で出させるというようなおもちゃもあります。寝かせる前は遊んであげることが大切です。メリハリのある習慣を身に着ける為です。
怖がりや神経質な子犬は、無理に遊ばせようとしなくてもおうちのにおいをかがせてあげたり人と触れ合ったりという精神的な疲労感を与える事で疲れて眠くなります。
夜間のトイレはどうするの?
トイレを教える前から大きめのケージにトイレを一緒に入れてしまうと、きちんと覚える確率は随分減ってしまいます。それだけではなく、その中で寝るのでその上で寝て、踏んずけて、食糞までしてしまう可能性もあります。まだ子犬はそんな長い時間排泄を我慢することはできないので夜中も2~3時間で起き、もう少し大きくなるまで毎回トイレに出してあげましょう。
子犬がトイレを我慢できるのは、月齢+1時間と言われていますが、もう少し育てばもう少し我慢できるようになります。2ヶ月の子犬を飼ったら、大切な事は3時間を目安に、毎回起きてトイレに連れて行くこと!犬が寝ていても、起こして連れていきます。
この時、例え夜泣きをしていても、オシッコには出してあげてください。ですが極力構ったりせずに機械的に接してください。そして、夜泣きせずに大人しく寝ている子犬には、オシッコをした後に少し遊んだりすることは良いですよ。
トイレのしつけも終わったのでトイレ付きケージで寝かせてもいいのでは?
お家に迎え入れてから2週間できちんとトイレのしつけが出来ていれば、夜間もトイレ付きの大き目のケージで寝かせることが出来るようになりますよ。ですが、長時間監視の目がないことで、食糞や踏んずけてしまう問題などは出てきますので「夜は寝るもの」という生活習慣が身に着くまでは、クレートで寝かせることをお勧めします。
生活の基準を上手くコントロールしよう!
2ヶ月のチワワの生活は殆ど遊ぶ事と寝る事です。飼い主さんがその間に子犬のトイレの時間を挟みつつ、遊びと睡眠の両方を飼い主さんが上手にコントロールしてあげてくださいね。まず排泄をさせてから15分~30分ほど遊ぶこと。そしてケージに戻して1時間~2時間寝かせるのを繰り返して生活リズムを作って行きましょう。
この時「もうちょっと遊びたかったな」という気持ちを残してあげて置くとより良いですよ。しつこいようですが、ケージで犬が鳴いていても無視ですよ!
子犬が休む時にはケージで、遊ぶときには皆のいるリビングなどで遊ぶ、といった生活基準で過ごせると、トイレのしつけもしやすくなり、飼い主さんが出かけるときにはケージの中でおとなしく過ごすことができるようになります。これは寂しがり屋さん、怖がり屋さんのチワワでも、できるようになります!
将来はケージから出した状態でも落ち着いてお留守番ができるような犬に育てていくのが目標ですよ!
生後2ヶ月~3か月のチワワを育てる中で知っておきたいことのまとめ
- トイレのしつけは生後2ヶ月のチワワでも絶対できます!
- 最初の日の夜の過ごし方が、今後のしつけに大きく影響します
- 生活の基準を上手くコントロールしよう!