この記事では、犬の無駄吠えを止めさせるスプレーをご紹介します。犬が吠えた時に「シュー!!!!」っとスプレーを使うだけなので、難しいしつけを覚える必要もなく、簡単。「犬が一瞬で吠えやんだ」と話題の商品ですが、果たして本当に効果を実感できるものなのでしょうか?
無駄吠え防止スプレーの特徴は、犬にとって不快な「音」や「におい」と「吠える」という行動を関連付けることで、「吠えたらシューっとされるから嫌だな」と犬に思わせ、吠える事への意欲を減退させてゆくというもの。 犬のしつけの基本である「オペラント条件付け」という理論の、「正の弱化」(おしおきをすることで行動が減る)を利用した商品という事になります。
大別して2種類のスプレーがある
難しい話はさておき・・・・・犬の無駄吠え防止スプレーには、主に「犬が嫌う音が出るもの」と、「犬が嫌うにニオイが出るもの」の2つのタイプがあります。両方とも「望ましくない行動に対して犬に不快な結果を与える」という点では同じですので、両社の違いは「音」でビックリさせるのか「ニオイ」で嫌悪感を誘うかだけです。
「音」と「におい」どっちのスプレーがおすすめ?
結論から言ってしまうと、断然「音」の方がおすすめです。理由は2つ。
遠くからでも効果がある
犬が吠える時にいつでも近くでスタンバイしているのは実質ムリです。外の物音や玄関のチャイムなどは突然にやってきます。ニオイのスプレーは、不快なニオイを犬の顔付めがけてスプレーする必要がありますので、突然に犬が吠えだした際でも走って犬のそばまで行かなければなりません。一方、音の方は音が聞こえる範囲内にいれば、どこからスプレーをしても効果があります。
吠えやんだ後に不快感をひきずらない
「ニオイ」のスプレーは、液体が噴霧状になって出る仕組みになっており、その液体を至近から犬めがけてスプレーしないと効果がありません。すると、当然ながら不快な液体が体毛に付着しますので、吠えやんだ後もにおいが取れるまで時間が掛かってしまいます。吠えることを止めても不快さが残り、犬にとっては酷でしょう。一方、音のスプレーの中身は無味無臭の空気だけですので、不快感をひきずらなくて済みます。
メリット・デメリット
メリットは、難しいしつけを飼い主が覚える必要がなく、お手軽&簡単だという事。 お値段もべらぼうに高いものではありませんので、とりあえず試してみることが出来ます。
デメリットは、誰にでも効果があるわけではないという所。犬も感情を持った生き物ですので、一律みんなが同じ反応を示すわけではありません。「犬にとって不快」な事が大前提なので、この音やニオイを不快だと思わない犬には全く効果がありません。不快どころか、大興奮して喜んじゃう犬なんてのも実際にいたりします(笑)。他にも最初だけびっくりしてすぐに慣れてしまう犬や、ビビりすぎて余計に吠えるえるタイプの子もいます。 正直、愛犬がどんな反応を示すのかは、使ってみなければわかりません。
使い方のコツ
スプレーを上手に使うコツは2つあります。
一つ目は、飼い主さんが自信をもって使う事。「やっぱり可哀想~」などと思いながらやったらダメですよ! 弱~い気持ちが犬に伝わってしまいます。飼い主さんから犬に指示を出すときには、常に自信を持った態度で行わないと、犬は「この人の事、本当に信じていいのかな・・・」と不安になってしまいます。スプレーを使うときには、胸を張って堂々と「吠えるのを今すぐやめなさい」という気持ちを態度でも伝えてあげてください。
二つ目は、吠えやむことが出来たら、必ずご褒美をあげること。ご褒美といっても、必ずしもおやつである必要はありません。体重増加が気になったり、そもそもおやつに興味がない犬もいるでしょう。ご褒美として「なでる」「声で褒める」のも犬にとっては大きなご褒美です。犬が自分の意志で吠えることを止めたら、それはそれはたくさん褒めてあげてくださいね!