母親の犬の元で生後2ヶ月まで育ったヨークシャー・テリアが、我が家にやってきました!どの飼い主さんも望むことは、「ステキなヨークシャー・テリアに育てたい」ということですよね。今後どのような犬に成長してゆくのかは、我が家に来たその日からの暮らしかたが大きなカギになります。問題行動が起きてから対応を考えるのではなく、未然に防ぐことができれば、犬にとっても飼い主さんにとってもストレスなく、最高の相棒になることができます。飼い主さんが事前に学ぶということがとても大切ですよ!
まずはトイレのしつけを完ぺきに。生後2ヶ月のヨークシャー・テリアでも必ずできる!
生後2ヶ月のヨークシャー・テリアはとてもちっちゃくて、何かを教育して学ぶなんてことは出来そうにないと思いますよね。もちろん、10分間お座りをして待ち続けるなんてことは無理ですが、これだけは出来るというものがあるんです。それは・・トイレのしつけです。これだけは、完璧に学ぶことが出来るんですよ。むしろ、今完璧にしておかないと、あとで大変なことにくらいに考えたほうがいいです。
しかし実際には、たくさんの飼い主さんが、赤ちゃんで、しかも生後2ヶ月のヨークシャー・テリアにはまだトイレのしつけができないという誤解をされているようです。特にヨークシャー・テリアのようなちっちゃな犬はまだそんなことできるわけがないと誤解をされがちです。
インターネットのいろんなサイトで、トイレのしつけに苦しんでいる飼い主さんへのアドバイスに「赤ちゃんだからしょうがないです!大きくなると自然に、しつけ出来るようになるものですよ」なんてのがあったりすると、訓練士としてはヤキモキします。
声を大にして言います。犬を飼ったらまず1番初めにやるべき事はトイレのしつけです!! ヨークシャー・テリアも、生後2ヶ月の赤ちゃんでも、例外というものはありません。
トイレのしつけの仕方の詳細については、別記事で詳しく書いているので下記記事を参考に、お家にやってきた初日から、しっかりとしつけをしてくださいね !!
初めての夜をどう過ごすかが、今後のしつけを大きく変える
新しい家族の一員として仲間入りした初めての夜。母犬や兄弟犬と離れて過ごす1日目の夜。ここから、犬と飼い主さんとの楽しい生活が始まります。肝心なのは、スタートです。どんな初日を過ごせばいいのか、くわしく書いていきますね。
ケージの置き場所
ヨークシャー・テリアの赤ちゃんがお家にやってきました! ところでケージはどこに置いたら良いのでしょう。
1人暗い部屋でリラックスのできる環境?または、家族みんなが楽しく過ごしているリビングルームに置くのが良いのでしょうか。
その答えは、飼い主さんのお家の環境で変わってきます。ケージの役割として、群れの仲間と同じ空間で過ごせる場所にある方が良いことと同時に、「リラックスすることができる場所」である事も大切です。お家にまだ小さいお子さんがいる家庭で、大きな声で遊んだり走ったり、飛び跳ねたり、犬にちょっかいを出したり・・・という環境だったり、先住犬がいてケージ越しに吠えられる等の環境だったら、ちがう部屋を用意してゆっくりできる環境を整えてあげた方が良いでしょう。
先ほども言いましたが、ケージの役割は、犬がリラックスする事が出来る場所であるべきです。「悪さをしないように隔離する場所」ではなく、「ゆっくりと安心して休める場所」と思ってください。
2ヶ月の子犬の場合には、あったかく身が収まるようなベッドまたはブランケットを入れた場所を準備してください。一般的にはキャリーやクレートと呼ばれているようなプラスチックで屋根まである、「あなぐら」のようなタイプの寝床を準備すると良いかと思います。サイズは犬がギリギリ寝そべることができる程度。あまり大きすぎない方が犬にとって安心することができる場所になります。ヨークシャー・テリアだと、両手ですっぽりと抱え込めるくらいのサイズで良いでしょう。ここで大事なポイント!トイレは一緒に入れない無いことをすすめます。これに関しての理由は前述のトイレのしつけについての記事をご参照下さい。
夜に聞こえてくる鳴き声・・・つらいけど鳴いても無視しよう
生まれたときから一緒に過ごしてきた母親や兄弟から離れてお家にやってきた子犬は、不安で鳴いてしまう事が多いと思います。夜通しで鳴くこともあります。不安そうに鳴く犬の声を聞いている飼い主さんも胸が痛みますよね。 まだちっちゃいのに、初日からつらい思いをさせるなんて・・・・。つらくなる気持ちよ~くわかります。
でもっ!!! ここで飼い主さんが、鳴く子犬を安心させるために抱いたり、構ったり、ましてや一緒に寝てしまったりすると、犬は「注意を引くためには鳴けばいい」と初日から学んでしまいます。ヨークシャー・テリアは賢い犬種なのですぐに学んでしまいます。これはつまり、無駄吠えの第一歩です。一度学んだことを取り消すのは、とっても大変なことなので、マイナススタートとならないように気を付けてくださいね。 後で後悔するのは飼い主さんご自身ですよ。
特に、ヨークシャー・テリアの鳴き声は高い声が出るので、耳障りと感じる人が多い音域の音です。ヨークシャー・テリアの無駄吠えは、ご近所さまからの苦情にもつながりやすいので、要注意ですよ!
ここまで読んでいただき、夜泣きは無視することを決めたら、鉄の意志で、ご家族一丸となって無視してください。
ここで、無視の三原則にについてもう1度確認しましょう。
無視の三原則
- 見ない
- 触らない
- 話しかけない
この3つが守られて初めて「無視」が成立します。 たまに大丈夫かな?なんて様子を伺いに行って、「ごめんね」なんてケージをのぞき込んで鼻先を撫でてしまったら、「見てる」し、「触っているし」「話しかけて」います。これじゃ、鳴かせ損です。無視することを決めたら、どんなにつらくても、徹底的に無視してくださいね。
この無視の三原則が出来ていれば、夜通しの夜泣きは通常2~3日で収まります。長くても1週間です。しかし心を鬼に出来ずに、時々大丈夫かな?と様子を見に行ったりしていると、何日でも長引きますし、鳴き方がさらにエスカレートして行きます。犬にとっても、あきらめきれずに、辛い思いを何日もさせてしまうことになるので、犬のためと思い、頑張ってくださいね。
「無視の三原則をする心構えは出来た!」という方も、できれば新しい家族の一員の悲しくてつらい夜を出来るならば落ち着けるものにしてあげたいと考えますよね。 夜泣きを事前に少しでも、軽いものに出来る事があるとすれば、それは犬が不安に感じる要素やキッカケとなりそうなものを取り除き、犬にとって「落ち着きやすい」「諦めやすい」環境を作ってあげることです。
子犬が安心できる環境のつくりかた
ケージやサークルのような大きくて広々としたスペースは犬に不安を与えます。もし可能なかたは、キャリー(クレート)をこの日までに準備し、小さめのクレートで寝かせましょう。準備をするのが難しいというかたは、ミカン箱程度の大きさの段ボール箱でもオッケーですよ。生後2ヶ月のヨークシャー・テリアには、段ボール箱を破壊する力はまだありませんので、初日までにクレートの準備ができなければ、段ボールでも十分です。
サイズは、生後2ヶ月のヨークシャー・テリアが「狭いあなぐら」に入っているような大きさがパーフェクト。天井は低めで、寝そべると四方が囲まれている狭いあなぐらです。その中にあったかいブランケットと、柔らかい布に包んだ温かいペットボトルを入れ、昨日まで一緒にくっつき合って寝ていた母犬や兄弟犬とのぬくもりを再現してあげましょう。
子犬を疲れさせてから寝かせる
当然の話ですが、疲れていれば眠くなります。生後2ヶ月のヨークシャー・テリアの子犬となればなおさらです。たっぷりと遊んであげたあとに寝かせましょう。 ぬいぐるみ、ボール、猫じゃらし(以外と好きな犬、多いんですよ)、音の鳴るおもちゃ、追いかけっこ(犬が追う方)など、色々なもので遊んであげてください。
初めての日だと緊張して遊ばない犬もいるかと思いますが、知らない人たちと触れ合うというメンタルな刺激も、犬の心に疲れを与えることが出来ます。怖がりなヨークシャー・テリアさんには、新しい家族の一員としてお家のにおいをかがせてあげるだけでも良いですよ!
夜鳴きをしているときの、夜間のトイレは?
一般的な大人の睡眠時間を8時間としても、2ヶ月の子犬には長すぎてそんなに長い時間の排泄を我慢することはできません。
狭いクレートの中に8時間入れっぱなしでは、途中で粗相をしてしまいます。それを回避するために、面倒と感じるかもしれませんが、夜中も2~3時間ごとにトイレに出してあげましょう。
「大きめのケージにトイレを入れればいいじゃん」とトイレの場所を教える前から考えていると、トイレをきちんと覚える確率はとても低くなります。
リラックスすることが出来ない環境で眠ることも出来ず、一晩中鳴き、排泄をし、それを踏んずけ、上に転がり、食べ・・・もう朝起きた時には大惨事!なんてこともあります。
一般的に、子犬がトイレを我慢できるといわれている時間は、月齢+1時間と言われていますが、私の感覚では、もう少し大きくなれば、それ以上に我慢はできるようになります。我慢をする必要があるという生活パターンを身に着ける必要がありますが、4か月で6時間、6か月で8時間は堅いでしょう。 体のちっちゃいヨークシャー・テリアでもおんなじことです。
大きくなるまでの辛抱と思い、生後2ヶ月のヨークシャー・テリアを飼ったら、3時間を目安に、その都度起きてはオシッコをさせてあげてください。
この時は、夜泣きをしていても仕方がありません。出来るだけ抱いたり、優しい言葉をかけることはせずに機械的に行ってください。夜泣きせずに大人しく寝ていることが出来ている子犬には、オシッコに行った後に抱いたり、少し遊んだりすることもオッケーです!
トイレのしつけが出来た!トイレ付きケージで寝かせてもいい?
前述のトイレトレーニング法を行い、お家に来てから2週間でトイレのしつけマスターとなれば、夜間もトイレのついた大きいケージで寝かせることが可能です。ただ、それでもウンチを踏んでしまったり、食べてしまったりする問題は出てきますので、できれば、「夜は寝るもの」という生活パターンが身に着くまでは、クレートで寝かせることをすすめます。
生活のパターンをコントロール
生後2ヶ月のヨークシャー・テリアの子犬の1日の生活パターンは、主に遊びと睡眠の繰り返しです。もちろんトイレもその間に入りますが、遊びと睡眠のタイミングとバランスを飼い主さんがうまくコントロールしてあげましょう。
少し遊んであげたらケージに戻し、1時間~2時間位寝かせたら、まず排泄をさせてから遊ぶ。遊ぶ時間は15分から20分、長くても30分程度!短すぎず、長すぎず、「まだもうちょっと遊びたかったよ~。」という気持ちを残して遊びを終了させるようにしてください。そして、遊んだ後はまたケージに戻すといったパターンで、それを繰り返すようにしてください。
前述に述べたのと同様に、ケージから犬の鳴き声が聞こえても無視してくださいね。
休む時にはケージで休み、遊ぶときにはみんなと一緒に同じ部屋で遊ぶ、といったメリハリのついた生活パターンで過ごさせると、ケージに入るとすぐに落ち着けるようになり、後々扱いやすい犬になるんです。遊ぶとき、休む時のパターンが付いてくれば、トイレのしつけもしやすくなり、一石二鳥ですよ!
さらに、飼い主さんがお出かけするときにはケージの中で良い子に待っていることができるようにもなるので、犬にとっても人にとってもストレスや疲れを感じることの少ない生活を実現することが可能になります。寂しがり屋さんのヨークシャー・テリアでも、大丈夫です。必ずできるようになりますよ!
後の目標としては、ケージから出した状態でもルールを守り落ち着いて留守番ができる、信頼できる犬に育てていくことです。
生後2ヶ月~3か月のヨークシャー・テリア育てで知っておきたいこと まとめ
- トイレのしつけは2ヶ月でもできる!
- 初めての夜の過ごし方が、以降のしつけに大きく影響する
- 生活パターンをコントロールしよう