玄関のチャイム、散歩中の犬、窓から見える通行人、外から聞こえる話し声、色々は音に過敏に反応して吠える犬たち。人間から見れば「吠えるだけ損なのに。意味わかんないよ!」と思いますが、犬には犬なりの吠える理由や意味があります。
前回の記事「犬が吠える理由・原因」では、犬が吠える理由には様々なものがあると書きました。今回は、今回の記事では「結局うちの犬はどれが原因で吠えてるの?」という疑問に答えていこうと思います。
前章、「犬が吠える理由・原因」をまだ読まれていない方は、下記を読む前にこちらを読んでみてくださいね。
犬が吠える理由・原因
犬が吠えている意味・原因には様々なものがありますが、私は以下の要素を様々な角度から観察しながら、犬が吠えている本当の意味を探ります。相手は生き物ですから、「こうだからこう」とシンプルには行きません。
例えば、玄関のチャイムで吠える犬は全部なわばり意識から吠えてるんでしょ? と思ったら、実はそうではないケースもあるんです。「おれのなわばりに入ってくるな!」というメッセージを持って吠える犬が8割程度で、あとの2割は、逆に「入っておいでよ!」と吠えていたりするんです。知らなかったでしょう?犬が吠えている意味を誤解していたら、しつけの効果も半減です。
多くの場合は吠える意味や原因に複数の要素を持ち合わせているので、訓練士が「犬が吠えている本当の意味」を探る際には、色々な要素を注意深く観察します。そのあたりを、文章での説明だけではちょっと難しいのですが、動画も交えながら説明してみますね。 大まかな概要説明だけになりますが、参考になればと思います。
犬が吠える状況から判断する
過剰な縄張り意識から来る無駄吠えの場合
◇玄関のチャイムが鳴った時
◇外に人が通ったとき
◇知らない人が話しかけてきたとき
◇家族が帰ってきたとき
要求吠えの場合
◇朝夜が明けた時
◇抱いてほしいのに抱いてくれないとき
◇飼い主が出かけるとき
◇飼い主がトイレに行ったとき
◇お腹が空いた時
興奮から来る無駄吠えの場合
◇飼い主が帰宅した時
◇準備中のご飯を待っているとき
◇散歩で出くわした犬に吠える
臆病なくせにボスの役割を果たす犬の無駄吠えの場合
◇飼い主が帰宅した時
◇準備中のご飯を待っているとき
◇散歩で出くわした犬に吠える
犬の吠え声から判断する
テキストでは非常に説明のしづらいところですが、「ワン!ワン!ワン!」なのか。「ワワワワワン!」なのか「ウォウォウォウォ」なのか(笑)。犬の吠え声というのは、犬の感情がダイレクトに出ます。経験を積んでくると、吠え声でどういう心理状態なのか分かるようになりますよ~。 ピンポンを押して玄関が開く前に「あ、ヤバそうな犬だな・・・」なんて思ったりします(笑)。下に、吠え声の一例を引っ張ってきてみましたので、ちょっと聞いてみてみください。
過剰な縄張り意識から来る無駄吠え
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この動画に入っている犬の吠え声は、すべて「とても警戒している」「攻撃的」なものです。こういった吠え方をしている犬に不用意に近づくと噛まれることがあります。文字通り「なわばり」意識から来るものです。この動画に入っているのは大型犬の吠え声が多いので、小型犬のイメージがすこしつきづらいかもしれません。 このときの姿勢は、自分に自信がない犬の場合には隠れたり後ずさりしながら吠え、自信があれば対象に向かって低い姿勢で勢いよく向かっていきます。背中の毛が立っていることもあり、しっぽはピーンと空を向き、先だけ小刻みに振ります。
興奮
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この動画に入っている犬の吠え声は、嬉しい興奮の吠え声です。「お客さんキター!イエーイ!」「オレこっちにいるからきてー!」ってやつです(笑) このときの姿勢は、ピョンピョンジャンプしたりぐるぐる走り回ったりし、しっぽは立ててブンブンと勢いよく左右に振ります。
痴呆
「アオン!アオン!」と空に向かって吠えるような声が特徴です。飼い主さんを見て何かを訴えるように吠えますが、撫でたりしても吠えやまないことが多いです。時間は巻き戻せませんが、症状を改善する方法はいくつかあり、試してみるのも損はありませんので、お困りの方はぜひ書きリンクを見てみて下さいね。
犬が吠える対象から判断する
これは比較的簡単ですね。通常は犬は気になる対象物を見て吠えますので、外からくる人に向かって吠えるのか? 飼い主に向かって吠えるのか? で、何に向かって吠えているのかが判断できます。 もし部屋の隅の何もないところに向かって吠えていたら、見えちゃいけないものが見えている可能性が・・・(笑)
犬が吠える長さから判断する
これは、症状がどれくらい重いのかを表します。もしくは、どれくらい直しやすいかとも言い換えられます。 吠えるのは最初だけであれば軽度、長時間吠え続ければ吠え続けるほど重度で直しにい無駄吠えだと言えます。