しつけの基本

犬のしつけ、いつまでなら手遅れじゃない?

犬のしつけは、犬が大きくなっちゃったら手遅れだと思っていませんか?いつまでならしつけが可能なのでしょうか?成犬を引き取ったり、大きくなってから問題行動をするようになったりして、成犬のしつけのし直しを考えている飼い主さんに朗報です!犬のしつけに「遅すぎる」はほぼありません。「いつまでに?」なんて考えなくて良いのです。

犬のしつけに「遅すぎる」はない!

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まず、犬の「しつけ」と「訓練」の違いについてお話しますね。 どっちも一緒のように思われがちですが、似て非なり。全然違うんです。

  • 犬のしつけとは、犬が人間社会で暮らすためのルールを教え、人にとっても犬にとってもストレスなく共存できる方法を教える事
  • 犬の訓練とは、特定の物事を、人の指示する通りに遂行する方法を教える事。

「犬の訓練」についてはさておいて、「犬のしつけ」は、犬を飼ったら必ずしなくてはいけません。犬は人間社会がどのように機能しているのか知りません。教えてあげなければ勝手に犬社会のルールを適用して生きてゆくでしょう。それには、無駄吠え、モノを噛んで破壊する、何にもでおしっこをひっかける、気に入らないと噛む・・・など、人間にとって不都合なものばかりです。 また、それまでの経験で人間に対して好感を持っていないような場合には、「人間もわるくないぜ」という事を教えなければなりません。

そういった意味でのしつけには「いつまでなら大丈夫?」はありません。何歳になっても遅すぎる事はありません。さすがに痴呆が入るほどのお年寄りになると厳しいですが、脳がきちんと機能していれば犬はしつけをすんなりと受け入れてくれるはずです。なぜなら、犬もそれを望んでいるからです。

犬の立場に立って考えてみてください・・・。

あなたは人間なのに、犬の群れと一緒に暮らしています。 群れの仲間と仲良くしたいけれど、言葉もわからないし、ルールもわからない。誰もルールを教えてくれなかったら、自分が持っている尺度で暮らすしかないですよね。いつまでそんな暮らしを強いられるのか、考えただけでも気がめいります。そんな中で、犬の群れのリーダーが、人間のあなたにとって分かりやすい方法で、犬のルールを教えてくれたらどうでしょうか?嬉しいですよね?生活がしやすくなりますよね? 犬にとっても、ルール無視で訳の分からない行動をする人間が群れの一員としているよりも、ルールを守って群れになじんで暮らす人間がいるほうが暮らしやすいはずです。

群れの仲間に入るのに年齢制限はありません。いつまでも穏やかに平和に共同生活を送れるよう、「もう遅い」と諦めずにしつけをしてあげましょう。

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トイレのしつけにはタイムリミットあり!いつまでが教えやすい?

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人間と生活をする上での基本的なルールを犬に教えることに「いつまで」という期限はないとお話しましたが、トイレのしつけだけタイムリミットがあるんです。では、それはいつまでなのでしょうか。

初めて家に連れてくる犬の場合

子犬でも成犬でも、犬を初めて家に連れてくる場合には、トイレのしつけの「いつまで」はズバリ2週間です。家に連れてきたその日から2週間がカギ。ここで失敗を繰り返してしまうと、後からの修正に苦労します。「まだ赤ちゃんだから仕方ない。そのうち覚えるよ」「慣れるまでは仕方ない」と呑気に構えていると後で苦労するハメになります。2週間、気合いを入れて失敗を繰り返させないように頑張れば、トイレのしつけはさほど難しい事ではありません。

つい20年ほど前までは、犬と一緒に室内で生活するというのは一般的ではなかったのですが、今やそれが主流です。屋外ならともかく、室内犬と一緒にいつまでも快適に暮らす為には、トイレのしつけとは絶対に外せませんよね。飼う前からの勉強と、飼ってからの対応をしっかりしておけば盤石ですよ!

初めて家に連れてくる犬の場合のトイレのしつけ方法は子犬のトイレのしつけは最初の2週間で勝敗が決まるを参考にしてください。子犬と書いていますが、成犬でも同じ対応でOKです。

すでに失敗を繰り返している犬の場合

一方で、初期段階でのトイレのしつけに失敗してしまい、成犬になってからのトイレのしつけをやり直したいという場合には、「いつまでなら直る」と断言できる期限は残念ながらありません。何か月単位で、根気よく教えていかなければなりません。何か月、何年にも渡り間違った反復練習を繰り返すことで、排泄場所の誤った認識が染みついてしまっている状態を覆さなければなりませんので、なかなか頑固な問題なんです。 家族一丸となって直す気持ちで取り組まないといつまでも直りません。

トイレは毎日の事ですので、大きな問題ですよね?小学生の下校途中でもあるまいし、自分の家の中でウンコ踏むなんてあり得ません(笑)。2週間のタイムリミットをとうに過ぎてしまっていても、再度しつけなおす年齢に「いつまで」のリミットはありません。最初に失敗してしまっても諦めず、真剣に取り組めば必ず改善しますので、ぜひぜひ頑張ってください。

すでに失敗を繰り返している犬のトイレのしつけ方法は成犬になってからのトイレのしつけを参考にしてください。

「しつけ」ではなく「訓練」はいつまでならできる?

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ここまでお話してきたように、トイレ以外の「しつけ」はいつまででも手遅れという事はありませんが、「訓練」の方はどうでしょうか? 老犬に「お手」「お座り」「来い」など教える事ができるのでしょうか? 答えは、Yesでもあり、またNoでもあります。 非常に個体差があるんです。なぜなら、「やる気」が深くかかわってくるからです。

成犬でも、たとえ老犬でも、「オヤツ好き!」「飼い主さんと遊びたい!」という気持ちのある犬なら、何歳でも訓練は可能です。老犬でも大丈夫です。一方で、若い頃の好奇心や活発さが薄れ、感情の起伏が穏やかで、おやつやおもちゃにさほど興味もない、といった状態の成犬に物事を教えるのはやや困難です。「やりたい」という意識がなければ、逆に「やらないとマズい事になる」と、ネガティブな強化をしてゆく必要が出てきます。

「単純に楽しいからやる」 「おやつが欲しいからやる」等、犬の学習には必ずモチベーションが必要です。若い犬は「~したい」というポジティブなモチベーションがどっさりあるので、学習意欲も高く、訓練に適しています。老犬になるとモチベーションは全体的に低くなる傾向にありますし、いつまでも持続しなくなります。必然的に訓練性能も落ちてくるという訳です。

訓練できる/できなに関しては、「いつまでなら出来るか?」という年齢的・時間的な問題ではなく、「モチベーションがあるかどうか」で判断しましょう。

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